昨年末、東京ビッグサイトで開催されましたコミックマーケット95、その「Dophine Skins」のスペースへお越しくださいました皆様、本当にありがとうございました。



当日は心配したほどの寒波も訪れず、西ホールは終始まったりとした空気でしたが、同日同じホール内にて作家さんが日々の不規則な生活がたたってお亡くなりになってしまったことは、誠に残念です。改めましてご冥福をお祈りいたします。

さて、当日配布いたしましたペーパーをご覧いただきました方はご存知かと思いますが、私の父も年末27日未明に逝去いたしました。
以下、少々そのことを（これから身近な方が亡くなられた場合の参考になればという気持ちもあって）記させて頂きたいと思います。
父が亡くなった当初、実は31日に葬儀が行われることになりかけたのですが、年末年始はお年寄りのご不幸が非常に多いらしく、葬儀場も焼き場も予約でいっぱい。唯一空いている時間が朝９時からというめちゃくちゃな設定でして、以前から父は「自分の兄弟だけで葬儀をやってほしい」という希望を言っていたことから、弔問はその兄弟のみを考えていましたが、一番遠方の人は齢83にして埼玉県春日部市在住。朝９時前に東京都三鷹市に到着するなぞまず不可能ということで、直近のスケジュールを探したところ、葬儀・火葬は年始４日の午前11時・午後１時からとなりました。
そうすると、それまで実際には遺族にとってすることがほとんどありません。
最近の葬儀というものは、ほとんどが葬儀社に丸投げで、その葬儀社もこちらから探す前に警察の方（自宅で亡くなったので一応現場検証がある）から「こういうケースではこれからこういうことが必要になります」的なメモを頂き、その中にあった葬儀社の参考資料（別に警察がその業者をオススメしているわけではないことを強調させていただきますｗ）の中から実家に一番近い…こちらに土地勘のある葬儀社を選び、24時間対応だったのですぐに電話、翌朝には警察署に遺体の回収（自宅で亡くなると一旦病院へ運ばれた遺体を警察署に転送、司法解剖の是非を調べた上で今回はその必要なしと判断されました）に来てくれ、そのままその葬儀社の遺体保管室に安置、その場で今後の葬儀式典に必要なもののピックアップ（セットが値段に応じてカタログ化されている）を行い、病院が出した死亡診断書を基に警察が作成した死亡確認書（ちょっとこの辺の書式の名称はあやふやです(^_^;）を役所に届けてくれたり、役所が発行する埋蔵許可書を取ってきてくれたり、そのあたりの手続きは全てその葬儀社がしてくれます。
結果、私達遺族がすることは、葬儀のセットを選ぶこと、葬儀までに必要になる金額を聞いて銀行から下ろすこと、参列者への連絡、自分たちが体調を崩さないように気をつけること、それくらいしかすることがないのです。
大きな葬儀となるとそうとは限らないのかもしれませんが、外部の弔問客ゼロ、近隣の住人へも家族葬で済ますので参列はご遠慮下さいというお触れを出せば、本当に100万円以下（戒名も断りました）で全部終了です。
そういった経緯があったので、当初は冬コミに関するアレコレ（参加中止はもちろん、お願いしていた売り子さんへの連絡、当日印刷所から直接搬入される予定の新刊の回収、同ジャンル友人らへの連絡等々）を全てうっちゃって、予定どおりイベント当日を迎えることができました。
母は…というと、父がかなり前から高度機能障害と肺炎を患っていたこと、実際に父が倒れて死亡した際にその場にいて救急隊が来るまで蘇生を施していたこと等もあってか非常に落ち着いていて、葬儀社を後にした時（時系列では27日午後）には「もう何もすることなさそうね。あなたたち（私と弟）も来年３日（葬儀前に父に着せる服、棺に入れるモノを葬儀社に届ける）まで好きにしてていいわよ」と宣っていたので、私はその後一日おきくらいに母の様子見に実家を訪れたりはしていましたが、安心してコミケ参加を実行した次第です。
そんなこんなでバタバタしていた年末年始でしたが、今年に入って葬儀も無事終わり、実家の片付けも終わり、職場からの休暇ももらい（親兄弟が死亡した場合は連続７日間の休暇がもらえます）、１月10日まで休んでいいとなった途端、１年ぶりくらいに大風邪をひきまして、39度の熱と咳にやられて丸一日寝込みました(^_^;
それにしても12月26日からですから、連続16日間の休業なんて、就職以来30年間で初めてのことです。
でも、そのおかげで悟りました。
毎日家にいてすることがない…なんていうことは全くない。
というかやりたいことが山積みになる一方で、これでもしそのうち定年退職したとしても、寂しくてボケるなんていうことは絶対にない！と。
どっちかというと、退職金が相応にもらえるのなら、すぐにでも退職して隠居したいくらいですｗ
１億円くらいくれないかな…

さて、その他にペーパーに書いたことで改めてお知らせしなくてはならないことがもうひとつ。

『Dolphine Skins』、活動休止。

別に今すぐというわけではありませんが、この夏に開催予定のコミックマーケット96を最後に、Dolphine Skinsはしばらくその活動を休止したいと思っています。
正確に言えば、コミックマーケット96以降の活動スケジュールは完全に白紙状態です、ということです。
理由につきましては大きなところで２つ。
１）描きたい競泳水着のネタがもうほとんどない
２）他に今やっておきたい趣味がある

１）につきましては、今回のコミケで頒布しました「Dolphine Skins 〜第11のコース〜」がSPEEDO本であったように、この後「同〜第12のコース〜」でarena本、「同〜第13のコース〜」でasics本を製作し、平行して「カルキは秘密の香り」シリーズ最終巻も製作、コミックマーケット96での同時頒布を予定しています。それ以降の製作については全くネタがありません。
正直なお話をしてしまえば、恐らく自分の中にこれ以上競泳水着で同人誌を製作するということ、それを年２回、駆け込みのようなスケジュールで入稿するということに疲れてしまったのだと思います。
従いまして、もっと心に余裕ができて、どうしても競泳水着の絵が描きたい、本が作りたい、できた本を即売会で皆様に見て手にとって頂きたい、となった暁には、またイベントに申し込みをするかもしれません。
（ずっとペンディングになっていた触手モノについては…すみません、アレは競泳水着である必然性が皆無ということに気づいてしまったので、申し訳ありませんが、なかったことに…）

２）につきましては、流石に最近、指先が以前ほど細かく器用には動かなくなってきました。これは明らかに加齢によるものです。
絵を描くという趣味以外にもいくつか他に趣味を持っているのですが、そのどれもが指先の衰えによって目に見えてレベルが落ちてきています。それらを並行して楽しみたい、長く楽しんでいたい身としては、指が動かなくなったり感性が鈍ってきたりした時に、何がまっさきにダメになる趣味かというものを考えざるを得ないわけで、その結果、絵の趣味より他の趣味を優先すべきという結論に至ったというものです。

大きな点としては以上のふたつになりますが、その他にも色々と細かい理由はあります。
ただ、総じて考えた場合、Dolphine Skinsはここで一旦活動を休止して広く窓を開き、新しい空気と夢を取り入れてみたいと思ったわけです。
ご理解下さい…とは言い難いものがありますが、どうかナマ温かい目で見て頂きたいと思います。
他の趣味がどれほどのレベルのものか？という疑問もあるでしょう。
大したレベルではありません(笑)
100人が見れば、200人が「やめちまえ」というレベルじゃないかとすら思います。
それでも、私にとっては楽しい趣味なのです。
そこはどうかご容赦下さい。


さぁ、今年は大変です。
上にも書きましたように、夏までにイラスト新刊２冊、小説１冊を仕上げなければいけません。
過去そんなに絵を描いたことなぞないのですから、そりゃもう大騒ぎです。（心の中が）
がんばります。
死なない程度にがんばります。
影でこっそり応援してくださると嬉しいです。


色々ごちゃごちゃと書き綴りましたが、休止するまでのしばしの間、「Dolphine Skins」を今年もどうかよろしくお願いいたします。

[0回]